ONE LOVEへのメッセージ


レーシングドライバーとしてご活躍中の井出有治さん。レース以外でもTV・ラジオ出演や子供向けに無料のカート教室を開催するなど、国内で圧倒的な人気を誇るトップドライバーでいらっしゃる井出さんが、体力的にも厳しいレーシングドライバーというお仕事の中で支えになっている愛犬「ドン」ちゃんとともに、ドンちゃんとの出会いから犬を飼うことの責任についてお話してくださいました。
人と犬の明るい未来を作るプロジェクト ONE LOVE
日本では年間に44,783頭もの犬が殺処分されているという実態があります。(平成23年度 環境省発表)この現状に対して1頭でも多くの犬たちの命を救うために、動物保護団体への寄付や飼い主さんへの啓発、保護犬文化向上のための支援に取り組んでいます。
1人ひとりの小さな“ONE LOVE”を集めて大きな力にするために、私たちに出来ることから始めませんか。
ONE BRAND(以下、O.B.) 今日はドンちゃんと一緒にありがとう御座います。ドンちゃんは何歳なんですか?
井出 ちょうど5歳ぐらいです。
O.B. ドンちゃんという名前をつけられた理由は?
井出 女の子で4月生まれだったので、最初は「さくら」って名付けたんですよ。でも男の一人暮らしで、「さくら」って・・・どれだけ寂しいんだって(笑)。女の子っぽくなく暴れまくっていので、「ドン」にしました。
O.B. 出会いのきっかけは?
井出 家の近所で先輩と待ち合わせをしたんです。場所がたまたまペットショップの前だったんですけど、ふと覗いたらドンがいたんです。その前の年までフランスのレースに参戦していたんですが、向こうってみんな犬を飼っていて一緒に散歩しているんですよね。その時から自分も犬を飼いたいなって思っていたんです。日本に戻ってきて、落ち着いたタイミングだったので運命を感じました。
O.B. ドンちゃんはずっと井出さんのことを見つめていますね。
井出 甘えたがりなんですよ。出かけるときに支度をしていると、連れていって欲しいらしくてバッグの中に入ってくるんです。そういうドンを見ていると、どこへ行くにも一緒にいられたらいいなとおもうようになって、一度サーキットに連れていったこともあるんです。最初はレーシングスーツを着ている僕をみると吠えまくっていたんですけれど。ある時、レーシングスーツに着替えるときに持ち上げたら何だか重くて。中を見るとレーシングスーツにドンが入り込んでいたんですよ。そのレースではスタートしてすぐに車が壊れてリタイヤになってしまったので、チームはみんな残念がっていたのですが、僕がピットに帰ってきてドンだけ大喜びしていたということもありました。
O.B. ドンちゃん以前に犬を飼われたご経験はおありでしたか?
井出 両親が犬好きなので、物心がついた頃からポメラニアンやマルチーズなどを飼っていました。犬と生活するのが当たり前でしたね。小学校2、3年生のころにはドーベルマンも家にいて。怒られて家の外に出されたときには、一緒に犬小屋に入っていた記憶があります。
O.B. 実際ご自分で犬を飼われてみた感想はいかがですか?
井出 僕は小さい時から野良犬を拾ってきちゃうような子供だったんですけれど、親からは「一生面倒みてあげないといけない」とずっと言われていたんです。だからドンを飼うときも覚悟を持って、決断したんですけど、小さい頃は特に大変でしたね、具合悪くなった時はすごく心配しましたし。夜中に嫌な予感がするなって思ったら布団の上におしっこされていたり、疲れて寝ようとしているのに、そこからまた布団洗って・・・みたいなことがあって、こっちが泣きそうになるぐらい苦労しました。今となっては楽しい想い出ですけどね。当時からレースで家を空けることが多かったので、その間は実家に預けていました。戻ってきたら迎えに行くという生活を繰り返していたんですけど、預けているうちに母親が「連れて行かないで」と言うようになったので、今は主に実家にいます。実家には他に犬がいないのですが、甥っ子とよく遊んでますね。子供だから容赦ないんですけど、仲良くしているみたいです。ドンは立派な井出家の一員になっていますよ。一緒に暮らせないのは寂しい半面、親孝行かなとも思いますし、久しぶりに自分が帰るとすごく喜んでくれますので救われています。
O.B. "家族の一員"として暮らすペットが増える中、捨てられる犬も後を絶ちません。まずはじめられることはどういうことだと思われますか?
井出 自分も最初から出張などで家をあけることが多かっていたので、実家で預かってもらえる環境がなかったら、いくら欲しいと思っても飼っていなかったです。やっぱりその辺をかわいいだけではなく、犬の立場になって考えて欲しいなと思います。犬は1人じゃなにも出来ないんですから。今回、ONE LOVEについて話を聞いたときに、僕が小学生の頃に比べれば野良犬を目にする機会はほとんど無くなったので、可哀想な犬達が減っていると思い込んでいたので、本当にビックリしました。
O.B. 飼い主の都合による捨て犬が増えていることが浮き彫りになっていますよね。
井出 ペットとしてではなく、ひとつの命として重く考えた上で一緒にいて欲しいですよね。命は命じゃないですか。おそらく犬に飽きてしまったり、嫌いになって捨てているわけではないと思うので、色んな事情があるとは思うんですけど、そうなったときにもう少し真剣に方法を考えて欲しいなと思います。すごく吠えてしまうならしつけ教室に行ってみるとか、そういう努力をするのも飼った人の責任なので、飼う前にそういうことも踏まえて飼い始めないといけないんだなと思います。
O.B. 井出さんが暮らしていたフランスの犬と日本の犬では印象が違いますか?
井出 違いますね。フランスでは本当にみんな常に一緒にいて、パートナーのようにもっと深く犬と関わっているんだなと感じました。よく言われているように道にはウンチが落ちていたりして汚いんですけど、そういうところを別にして考えたら、フランス人は犬と一緒にうまく暮らしているなと思いますね。
O.B. 今犬を飼っている方やこれから飼われようとしている方に向けてメッセージをお願いいたします。
井出 自分も偉そうなことは言えないんですけど、犬と一緒にいるとホッとするし癒しにもなる反面、犬については全てにおいて人間が助けてあげなきゃいけないと思うんです。かわいがるだけではなくて、一緒に生きているんだということを意識して欲しいですね。