ONE LOVEへのメッセージ


メディカルアロマテラピーを通して犬と飼い主さんの心身を元気にしている岸本芭瑠美さん。その専門知識をもとにした人気の手作り石鹸教室や、生別のペットロスに苦しんだ経験を活かした市民センターでの無料相談会など、犬との暮らしを楽しむためのサポートを続けていらっしゃいます。今回は愛犬に対する並々ならぬ想いも語っていただきました。
人と犬の明るい未来を作るプロジェクト ONE LOVE
日本では年間に44,783頭もの犬が殺処分されているという実態があります。(平成23年度 環境省発表)この現状に対して1頭でも多くの犬たちの命を救うために、動物保護団体への寄付や飼い主さんへの啓発、保護犬文化向上のための支援に取り組んでいます。
1人ひとりの小さな“ONE LOVE”を集めて大きな力にするために、私たちに出来ることから始めませんか。
ONE BRAND(以下、O.B.) 岸本さんは2頭の犬と暮らしておられますが、彼らはどういう存在でしょうか?
岸本 とにかくアインは別格なんです。離婚する時に連れて出た子なので(笑)。お互いに支えあいながら苦労を共にした同志です。私も犬業界で頑張ろうと思えたのもアインが居たからですし。でも、犬たちは子どもとはちょっと違うかなぁ・・・。私、人間の息子がいるので。子どもだったら言葉にすれば分かってくれますし、人間は1人でも何とか生きていけます(笑)。犬は事情を話しても分からないので、子どもとの思いとはまた別に深いものでした。
O.B. 岸本さんは生別のペットロスを経験されたということですがお話くださいますか?
岸本 離婚前はアインともう一頭コーギーと暮らしていました。でも経済的にも、とても2匹の世話は出来なかったので、1匹は置いて出たのです。そうしたら私は生別のペットロスになってしまったんです。生別のペットロスというのは、迷子になっちゃったり、様々な事情で別れなくてはいけないときに陥るのですけれど。死別のペットロスとは違った状態になるのです。置いてきた犬は今どうしているだろうか?と考えると、良いイメージは沸いてこなくて。例えば、今も玄関でいつ帰ってくるかとずっと待っているんじゃないか?とか。どんどん自分を責めていっちゃうんです。あの時こうしてあげれば良かった、そうできなかった自分が悪いんだって。
O.B. なるほど。今からでも何か出来ると思うと、より辛いですよね。
岸本 でも自分ではペットロスであるということにも気付かなかったんです。症状としては手は震えるし、日時の錯誤が起こるし、本当にひどい状態だったのです。当時は不動産に関わる仕事をしていたので、契約や取引の際にトラブルを起こしちゃって・・・。結局、仕事を続けられなくなってしまい、「明日からどうやって食べていこうか?」という状態になりました。そんな時にもアインが傍にいてくれたので、一人ぼっちにならなかったから私は何とか乗り切れました
。
O.B. ペットロスの症状はその後も続いたんですか?
岸本 そうですね、完全に吹っ切れたのは最近のことなんですよ。特にひどい状態は半年くらいでしたが、2年ほどはペットロスの状態でした。後日談があって・・・。Unicoolを迎える前の話なのですが、ようやく私も2頭の犬の面倒が見られるという自信が付いたので、その犬のために部屋を1つ用意して、置いて出た犬を迎えに行ったのです。そうしたら一晩で「ここは自分の家じゃないから家に帰りたい」って言い出して。結局、その犬にとっては、ずっと暮らしてきた家が自分のお家だったんですね。「じゃあ、またね」って感じで帰っていく後姿を見て完全復帰できました。そうか、いま幸せなんだ〜って。犬という生き物は、自分がいるスペースが大切だって知識としては知っていたのに(笑)。今でもむこうで元気に楽しく暮らしています。犬の方が強かったですね。
O.B. そういう経験をされたから、苦しんでいる飼い主さんの気持ちが岸本さんには分かるのでしょうね。
岸本 当時の私と同じような状態の飼い主さんもいるだろうし、何でも自分が悪いんだって自分を責めちゃう飼い主さんも結構多いです。私は今の仕事を通じてそういう飼い主さんたちの傍にいてあげたいです。「絶対に良い方法はあるから大丈夫だよ」って言うだけでも役に立てると思うので。それで、横浜市の南区で無料相談会を定期的に開いているんです。とにかく困ったことがあったら相談しに来て欲しいです。困った時、誰に相談できるかのかが分からない飼い主さんって多いと思うんです、獣医さん以外にも犬に関わる専門家がいるという事を知らない方もいて。早く専門のプロにお願いすれば直せますし。飼い主さんに貢献できれば結果的には、それが全部犬に返っていくと思うんです。
O.B. 岸本さんは色々な教室で講師として飼い主さんと接しておられますものね。
岸本 例えば皮膚や被毛にトラブルを抱えて、メディカルアロマの教室に通ってくださる方も多いのですが、飼い主さんは皆さん悩んでおられます。自分がやってきたケアが間違っていたのではないか?等と。でもトラブルが治ると、犬も飼い主さんも幸せになってくれるんです。だから犬のトラブルを解消することで、飼い主さんの気持ちも良い方向にしてあげられるのも嬉しいですね。犬にアロマなんて10年前には、きっと飼い主さんも思いつかないことだったと思うのです。だから、また10年も経ったら、犬のプロは専門分野ごとにしっかり分かれて、飼い主さんが必要に応じてプロを選べるような世の中になっているんじゃないかなと思います。そうなれば犬を飼いきれなくて捨てるような人も減るんじゃないかな。
O.B. 犬を捨てる人を減らすために、私たちには何が出来るでしょうか?
岸本 基本的に私は1人でも多くの人の元に犬が行って、幸せに暮らして欲しいと思っていますが、まず犬を知ってから飼って欲しいです。お散歩している姿って、犬の一番良い状態なんです。それに憧れて「犬を飼おう!」って思うと失敗するんだよって。飼い主さんが犬のことで大変になるのは、犬が大変な状態に置かれていて可哀想なんです。
O.B. 無責任に犬を飼い始める人が減って欲しいですね。
岸本 きっと犬を飼う時って、誰でも一生面倒をみようと思っているのではないでしょうか?最初から無責任な気持ちで飼い始める人はいないと思いたいです。でも捨ててしまうのは・・・・。犬を飼って問題が起こって持て余しちゃう間に、飼い主さんが楽しく暮らすために選ぶべき手段を知らないからで、先に情報があれば、それを知っていれば・・・ね。
たとえば、しつけをするとしても相性があるので、1人のしつけの先生と合わなかったからといって、「しつけはダメ」って決め付けて欲しくないです。あなたに、あなたの犬に合うしつけの先生がいるのだからって、諦めないでって伝えていきたいです。
O.B. ONE LOVE賛同者として、岸本さんには今後も頑張っていただきたいです。
岸本 飼い主さんが辛くにならないために、少しでも役立つ活動をしていきたいです。トラブルが起こる前に、多くの飼い主さんが無料相談会に来てくれるように頑張ります。手遅れになってからの情報発信じゃなくて、最初からトラブルを想定して、そうならないためにどうすれば良いのかを知ってもらいたいです。トラブルが起きたら、どの専門家に相談すればベストか等、お手伝いしたいです。だって、犬との暮らしはとても楽しいものなのですから、楽しめないと飼い主さんも犬も、人生・犬生もったいないですよ。