ONE LOVEへのメッセージ



クレバーな美人女医としてさまざまなメディアにひっぱりだこの、おおたわ史絵さん。
じつは、生まれたときから犬に囲まれて生活してきたことから、犬に対する愛情と見識は、人間に対するのと同じくらい深い!
そんなおおたわさんに、犬と子どもの関係論、殺処分問題の解決策などについて聞いてみた。
人と犬の明るい未来を作るプロジェクト ONE LOVE
人と犬が本当の意味で共存できる社会を実現するには、保健所で殺処分されている6万頭以上(平成21年度 環境省発表)の犬たちの命を救うために、『ONE LOVE』プロジェクトでは、できることからはじめようと2008年から寄付・啓発・支援活動を行っています。これからもONE LOVE賛同者、協賛企業、サポーター、リーダーなどの仲間たちと共に、ドネーション(寄付・貢献)に繋がる様々な取り組みを積極的に行っていきます。

ONE BRAND(以下、O.B.) ご実家では、ずっと犬を飼っていらっしゃったそうですね。
↓昨年飼いはじめた二代目ビートくん。
おおたわ 私が生まれてからお嫁にいくまでの26年間、犬がいない日は1日たりともありませんでした。うちの家族はみんな犬好きで、捨て犬を見つけたら、すぐに拾ってきちゃう習性をもっていたんですよね(笑)。
O.B. 当時の思い出深い犬とのエピソードを教えてください。
おおたわ 幼いころに、ポニーという雑種のメス犬がウチにいたんですが、その犬がずいぶんと私の面倒をみてくれたという記憶があります。寂しいときには、いつも乳母のようなやさしい表情で私の話を聞いてくれたし、母がいうことをきかない私のことをぶとうとしたときには、母の袖をくわえてそれを制止してくれた。とにかく、自分の子と同じように私を見守ってくれていましたね。
O.B. そんなやさしい犬たちから、子どものおおたわさんは、なにを学ばれたんでしょう?
おおたわ 犬にも立派に思いや感情があるということ、そして、犬をはじめとした、あらゆる生き物の命の尊さというものを身をもって知ったような気がします。長じて私が医者になったのも、潜在的にそうした知見があったからだといえなくもありません。
O.B. 子どものころに犬などと触れあうのは、やはり大切なことだとお考えですか?
おおたわ 大切でしょう。とくにいまは他者との関わりが希薄で、人間の基本的欲求である集団欲が満たされておらず、多感な子どもにとっては不幸極まりない状況といえます。だけど、そんななか、犬などのペットは、そうした欠落感をきっちりと埋めてくれる。
しかも、彼らといっしょにいると脳内にオキトシンやセロトニンといった幸せを感じるホルモンが分泌されるんですが、子どものころに、他者との関わり合いのなかでおだやかな気持ちになれる記憶をインプットしておけば、将来、社会と関わっていくときに前向きに行動できるようになる可能性はかなり大きいといえる。子どもにとっては、いいことづくめだと思いますね。
O.B. 幸せホルモン……。ちなみにそれは、大人にもでるものなんでしょうか?
おおたわ でます、でます。「犬に癒される〜」っていっている人は、脳内に幸せホルモンを分泌している状態を自然と語っているわけです。かくいう私と夫も、愛犬のロックといっしょにいると、いつも幸せホルモンだしっぱなし(笑)。
O.B. ロックくんって、眉毛がなんとも魅力的ですよね。
おおたわ この子はトイプードルとミニチュアダックスフントのミックスなんですよ。7年前に父が余命1年のがんであることを知らされた日にふと立ち寄ったペットショップで見つけたんですが、眉毛の感じが気むずかしい父の顔を彷彿とさせ、激しく親近感がわいた。そして、子犬のくせにオヤジ臭い顔なので、売れ残りそうな気配がいっぱいあり、見捨ててはおけないという情もわいた。それで、夫とよく話し合ったうえで、その日のうちに飼うことを決めたんです。私も夫も医者として働いているので、犬を飼うのは無理だろうと考えていたのですが、ある意味、運命の出会いとなりましたね。
O.B. 世話はご夫婦分担で?
おおたわ そうです。でも、それまで犬を飼ったことのない夫がとくにメロメロになりまして、最初からかなり積極的に動いてくれているところがあります。ロックも彼を家長として認めており、夫が仕事から帰ってきたら、40分間ずうっとチューしっぱなし。夫は毎晩、幸せホルモンだだモレ状態となっています(笑)。

O.B. いま日本では多くの犬が捨てられ、殺処分されています。この現実をどのような思いで受けとめられていますか?
おおたわ じつは昔、先ほどお話した雑種のポニーが殺処分されてしまった過去があるので、身に沁みて悲しみを覚えます。ポニーはある日、門の隙間から外にでていったんですよ。以前にもそういうことがあったので、家族の者はすぐに帰ってくるだろうと踏んでいたんですが、後日、近所の人が「保健所に連れて行かれた」と教えにきてくれて……。そのときはもう手遅れだったんですよね。私は子ども心にも大きなショックを受け、以来、殺処分問題には人一倍敏感に反応するようになったんです。
O.B. 問題解決には、なにが必要だと?
おおたわ なにより飼い主が最後まで責任をもって飼うという意識をもつことが大事なのですが、一方で国の制度の整備も不可欠だと思っています。例えばドイツのように犬を飼う人に犬税をかけるというのも、そのひとつといえるでしょうね。税をかければ、安易な気持ちで犬を飼う人は減るだろうし、税金を保護犬シェルターの運営費に回すこともできるわけで、その効果は絶大だろうと考えています。
O.B. おおたわさんは、個人的に保護犬シェルターをサポートするなど活動をされていますが、最近とくに力を入れているのは?
おおたわ ロックと散歩していると、よく子どもが「触っていい?」って近寄ってくるんですね。そんなとき私は、犬が愛すべき存在であることを印象づける言葉をかけるようにしている。次代を担う彼らに刷り込みを行って、いずれ日本が犬にとってすごく幸せな国になることを、目論んでいるというわけです(笑)。
Photo:Junpei Hareyama
取材協力:OMOTESANDO KOFFEE 東京都渋谷区神宮前4-15-3 http://ooo-koffee.com
LE BRETAGNE 東京都渋谷区神宮前3-5-4 http://www.le-bretagne.com
衣装協力:Ballroom、Animal museum
