home > ONE LOVE's message

ONE LOVE's mesasge  佐藤貴紀

ONE LOVEへのメッセージ

佐藤貴紀

ONE LOVE PROJECT

白金高輪に動物病院を開院した獣医師の佐藤貴紀さんは、同時に「かかりつけ医」の重要性を訴える活動『ALVA(All Life Veterinarian Association)』を始めました。目指すのは動物との一生の付き合い、いっしょに幸せでいること。獣医師になろうと思ったきっかけや、愛犬まりもちゃんとの出会いについてもお話いただきました。

人と犬の明るい未来を作るプロジェクト ONE LOVE

日本では年間に44,783頭もの犬が殺処分されているという実態があります。(平成23年度 環境省発表)この現状に対して1頭でも多くの犬たちの命を救うために、動物保護団体への寄付や飼い主さんへの啓発、保護犬文化向上のための支援に取り組んでいます。
1人ひとりの小さな“ONE LOVE”を集めて大きな力にするために、私たちに出来ることから始めませんか。


ONE BRAND(以下、O.B.) 佐藤先生が院長を務めておられる白金高輪動物病院は、どういう病院ですか?

佐藤 人間の世界でも重要視されるようになってきましたが、「予防医療」に力を入れています。いわゆる健康診断を健康なうちに受けてもらいたいなと考えているんです。僕は循環器や心臓をメインに診ているのですが、心臓の中は検査しないとわからないことが非常に多いので、超音波をみたり、レントゲンを撮ったりする検査を薦めています。特に小型犬は心臓病になる確率が遺伝的にどうしても高いんですね。ですから、やっぱり5歳以降になったらきちんと検査をしましょうとお伝えしています。

O.B. そのためにかなり高価な専門機材も揃えられたそうですね。

佐藤 そうですね。本当に心臓病をメインでやっていきたいなと思うので。超音波で心臓を診られる獣医って実はそんなに多くないんですよ。超音波で心臓の中をしっかり見て、薬をきちんと選んで、治療を進めていけるのが理想ですね。。

O.B. 先生が心臓病に興味をもたれたのは何か理由があったんですか?

佐藤 犬が高齢になってから出てくる病気というのが、実は限られてくるんです。一番多いのは悪性腫瘍、癌ですね。次は心疾患、心臓病です。癌に対しては手術をして取り除くか、抗がん治療っていうものもあるんですが、どうしても負担もすごくかかるのでうまくコントロールするのがすごく難しいんですね。心疾患に関しては、うまく超音波で検査をして合った薬を選択していければ、寿命も延ばすことができるし、健康な状態をずっと保っていけるんです。そういう点にすごく興味を持ちました。

O.B. そもそも獣医さんになろうとしたきっかけは?

佐藤 小学校の時に飼っていた犬が、中学生の時に病気になってしまって動物病院に連れて行ったんです。動物だけを診る先生がいるんだってことをそのときに知って。動物が大好きだったんで獣医さんになろうって決めましたね。

O.B. 実際に獣医さんになられてどうですか?

佐藤 とてもやりがいがありますよ。話せない動物たちを、どうやって治していくのか。動物の場合問診ができないですからね。しっかり病気の原因を探し当てて、それに対して合った薬を使って。元気な姿にしていくということにすごくやりがいを感じますし、単純に嬉しいですね。

O.B. 愛犬家と言っても予防医療のために病院通いする方は少ないのではないですか?

佐藤 今は患者さん全体の2割くらいですね。獣医がその犬の健康な状態を診ることはすごく大事なことですし、お医者さんっていうより"相談相手"と思っていただけたら嬉しいです。早い段階で検査や治療を進めていけば、治る病気って多いんです。動物の場合、症状が出た時にはすごく悪化していることが多いので、やはり早期発見・早期治療を大事にしています。飼い主さんも犬の状態や病気の原因・予防法を知りたいっていう方はすごく増えてきているので、体重を計るだけでもどんどん病院にいらして欲しいですね。僕が今、力を注いでいるALVA(アルバ)が取り組んでいる「かかりつけ医」という意味は、うちの病院が飼い主さんの相談窓口のような存在でもありたいということなんです。自分たちでやれることは限られているので、他の専門の病院などともうまく連携を取りつつ、より良い治療を行っていけたらいいですね。

O.B. 愛犬『まりも』ちゃんとの出会いも診察室だったとお聞きしました。

佐藤 そうなんです。まだ2カ月くらいの時だったんですけど、診察したところ心臓病の疑いがあることが分かって。この子の場合は超音波の検査をしなければ分からない病気だったんです。あの時に気付かずにいたら、今頃症状が悪化していた可能性もあったと思います。

O.B. その犬、まりもちゃんを引き取れられたのですね。

佐藤 飼い主さんは多頭飼いしておられたので、興奮させないように気をつけないといけないまりもを飼い続けることが出来ない状況でしたから。あと、まりもが抱えている心房中隔欠損症という病気は重症度にもよりますが適切な薬を投与したりご飯を切り替えれば、全く症状が出なくて済む病気なんです。だから専門家の僕がそばにいようと思ったんです。それに自分が診察室で病気を見つけたということにも縁を感じましたし。

O.B. 犬を引き取るということにためらいは有りませんでしたか?

佐藤 引き取ると言う形はすごく良いと思いますよ。ペットショップで買うとか、ブリーダーさんを探すというような形よりも、引き取るっていう選択もあることをみんなもうちょっと考えてもらいたいなって思いますね。

O.B. 獣医師のお立場から飼い主さんに伝えたいことは他にありますか?

佐藤 やっぱり今の日本はまだ犬と一緒に住みやすい環境ではありませんが、飼っている人々がマナーを守って暮らしていけば取り巻く環境もどんどんと変わっていくものだと思うんです。犬好きな人が増えたり、犬と入れるお店が増えたり、街全体が犬と一緒に歩きやすい街になっていく環境を作り上げられるのは、飼い主さんだと思うんです。

O.B. 年間約10万頭もの犬が殺処分されている現状についてはどう思われますか?

佐藤 あまりにも酷い数字ですよね。獣医という立場から言うと、犬を飼うこと自体、お金がかかるし大変なことも多くて、まだまだ動物と共に住みにくい環境ですよね。だから、ちょっとでも飼い主さんの負担を減らせればいいなって思っています。意外に思われるかもしれませんが、予防をしっかり行う方が病気になって治療をするよりは経済面でも負担が減るはずなんです。また、犬が先天的な病気を抱えていたとしても、そういう風に産ませたのは人間ですし、あらゆるトラブルは人間が作り出してしまったものだと思うので。そこは責任をもって、出来る限りのことをやっていきたいですね。健康状態については自分たちが責任をもって専門的なところで診させて頂きますし、優れた専門家を紹介できるようなネットワークもあります。ですから犬との暮らしの中で悩みを抱えて、だれに話をしていいのか分からなくなったら、持て余してしまう前にメールなどあらゆる手段を使って相談してきてください。

『白金高輪動物病院』
http://www.forpets.jp/


『ALVA』
http://www.alva365.com/